2020年11月17日火曜日

【翻訳】バロウズからブコウスキーまで カート・コベインの愛読書リスト

世界中で国レベルのロックダウンが強いられる中、音楽ファンはカルチャートリップの新しい方法を見つけなければいけない。そこで、我々はカート・コベインの愛読書を見直そう。現代文化における彼の不滅の影響に感謝を示して。それは彼の最も重要な作詞のインスピレーションだ。

コベインを取り巻く神話はいつまでも尽きることがなさそうだ。ニルヴァーナのヴォーカルとしてそのうなり声と社会批判に満ちた曲でシーンに噛みついて以来、コベインの歌詞は広く天才と賞賛されてきた。その作詞の才能は文学への飽き足らぬ嗜好から生まれたのかもしれない。

熱狂的なファンからすれば多くの本は既に知っているものだろうが、コベインはしばしば文学の自分の生涯への影響を明らかにしていた。その傾向は94年の自殺の直前まで続き、最後のインタビューにおいて作詞と人生に影響を与えた本を訊かれた彼には、避けては通れぬ1冊があった。パトリック・ジュースキントの「香水 ある人殺しの物語」 である。

これは歴史的なホラー小説で超人的な嗅覚によって周りから孤立する香水製造者の見習いの話である。多くのツアーにコベインは持っていき、93年のアルバムIn Utero収録のScentless Apprenticeの元になった。

コベインは次のように言ったとされる。

「ジュースキントの『香水』」は10回ぐらい読んだね、読んでると止まらないよ。俺のポケットの中に据え付けられてるみたいだ。ずっとここにある。」

だが彼の言葉への愛はホラーだけにとどまらない。いや、実のところコベインは熟練のジャンルレスの読書家だった。彼はロックスターを愛するのと同様に詩、ブコウスキーやビートニクの作品を愛した。そしてウィリアム・S・バロウズに特別な思いを持っていた。デヴィッド・ボウイも作詞に使ったバロウズのカット・アップのテクニックを使うのみならず、彼は93年のPriestでこの詩人とコラボレーションをしている。ここでは歪んだギターをバックに詩人がしゃべっている。

彼はまた政治革新的なエッセイや批評的思考を読むのにも時間を割いた。論争を生んだパーリアの作品もその一つだ。

「カミール・パーリアはマジで好きだ。エンタメだよ。彼女の意見に賛成するわけじゃないけどね。」

破壊的なロックスターのコベインはステージから離れても革新的だったということだ。マッチョなロックンロールの世界にいながら、世間と戦う初期のフェミニストの視点を持っている。

ソラナスのSCUMマニフェストについては こう語った。

「闘争的なフェミニストだ。俺の意見ではいくつか素晴らしい考えを持っている。皆彼女を狂っているというが、それはその考えが暴力的だからだ。この本は女性が地球を支配するべきだと熱弁しているが俺はそれに賛成だ。」

コベインの愛読書の選りすぐりのリストは、様々なインタビューと記事から構成されている。これから、コベインが限りない知識欲を持つオープンマインドな本の虫というだけでなく、何よりも言葉が好きだったことがわかる。

作詞への異常な情熱が彼に標準化されたロックンロールの歌詞を書かせなかったのだろう。彼の影響で、全てのロックンロールソングがセックス、ドラッグ、金、女を歌うことは最早ないだろう。

今やヘビーロックは偉大な本からのみ得られる感情的で破壊的なテーマで色づくことが出来た。音楽は何よりもエネルギーについてのものであるべきとコベインが考えていたのは確かだが、彼がすべての言葉に電気を充電したのだろう。彼の歌詞は年月を超えて生きている。


カート・コベインの愛読書

「神曲 地獄篇」ダンテ

「三部作 モロイ/マロウンは死ぬ/名づけえぬもの」サミュエル・ベケット

「ジャンキー」ウィリアム・S・バロウズ

「裸のランチ」ウィリアム・S・バロウズ

「おかま」ウィリアム・S・バロウズ

「くそったれ!少年時代」チャールズ・ブコウスキー

「ポスト・オフィス」チャールズ・ブコウスキー

「異形の愛」キャサリン・ダン

「アウトサイダーズ」S.E.ヒントン

「ザ・ダルマ・バムズ」ジャック・ケルアック

「路上」ジャック・ケルアック

「エッセイ集」カミール・パーリア

「キャッチャー・イン・ザ・ライ」J.D.サリンジャー

「ハムレット」ウィリアム・シェイクスピア

「SCUMマニフェスト」ヴァレリー・ソラナス

「香水 ある人殺しの物語」 パトリック・ジュースキント

「選集」エリナー・ワイリー

ソース:From Burroughs to Bukowski: Kurt Cobain once listed his favourite books of all time

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